アルビレックス新潟サッカースクールで、小学生を中心にサッカーを教えています。スクールは新潟県内に12校あるので、新潟市内、長岡、南魚沼、上越……県内を走り回っていますね(笑)。
もともと、家の中でジッとしているのが苦手な子どもでした。学校から帰ってきたらすぐに外に出て、友達といろんな遊びを、特に体を動かして遊ぶのが好きでしたね。
サッカーは小学3年生から始めましたが、本当は野球がやりたかったんですよ。でも野球は4年生からしかチームに入れなくて。サッカーは3年生から入れたので、1年間だけやってみようと始めてみたら、すぐサッカーにハマっちゃいましたね。
はい、両親ともスキーが好きだったので、よく連れて行ってもらいました。胎内スキー場(※1)か、ニノックススノーパーク(※2)ですね。休日だけじゃなく、平日のナイターも行っていましたよ。いつも弟と遅くまで滑っていたので、今思うと親は「もう帰ろうよ〜」って思っていたんじゃないでしょうか(笑)。
あとは、妙高や湯沢のほうの大きなスキー場に、泊まりがけで行くこともありました。冬の定番の家族旅行でしたね。
※1…胎内スキー場。新潟市から約1時間、下越では最大のスキー場。全14コースのバリエーションの多さが魅力。
※2…ニノックススノーパーク。新潟市から約40分と近く、正面のワイドバーンは初心者の練習におすすめ。
はい、中学2年生くらいから、スノーボードを始めました。ちょうどスノボが流行り出した時期で、友達もみんなスノボに乗り換えていて。親にスキー場まで送ってもらって、「何時になったら迎えに来るね」と言って、ずっと友達と滑っていました。最初はニノックスの緩斜面で練習して、ある程度滑れるようになると、「これはスキーより面白いぞ」と。高校に入ってからは、一回だけですけど「ザウス」っていう人工雪のスキー場にも行きましたよ。
まず、風を切って滑ること自体が気持ちいいですよね。寒いはずなのに、滑っていると暑くなってきます。それに自分でスキーやボードをコントロールして、自由に動けるようになるところが面白いと思いますね。同じ斜面を、同じように何回も滑っているのに、なぜか飽きない。不思議なスポーツですよね。
そうですね。怪我のリスクがあるので自粛していました。サッカーの練習中ではなく、プライベートで怪我したというのはいけませんからね。
でも、現役の頃もスキー場には行っていましたよ。スキー・スノボこそしないものの、子どもたちを連れてソリ遊びに。田中達也選手や内田潤コーチの家族と一緒に行ったこともありますよ。
そうですね。上の子には以前から「お父さん、僕スキーやってみたい」と言われていて、「引退したら行こうね」と約束していました。それで昨年引退して、ニノックスに行って久しぶりに滑ってきました。
久しぶりで滑れるかなと心配でしたが、身体がちゃんと覚えていました。昔、父がやってくれたように子どもを股に挟んでボーゲンをしたかったんですが、もう小学3年生になっているので、難しかったです(笑)
最初は斜面の登り方を教えて、キッズエリアで滑って、ちょっと滑れるようになったらリフトに乗って。最終的には「困ったら転べ!」と言って、いろいろ教えながら滑っていたら、その日に下まで降りてこられるようになりましたよ。僕の指導が良かったんですね(笑)。
それ以来、休みのたびに「行こう」とせがまれるようになりました。昨年は引退したばかりだったので、結構行きましたね。
そうですね。今年はスクールでのコーチ業があるのでまだ行けていませんが、時間を見つけて行きたいですね。子どもたちが春休みに入ったら、本格的に行くつもりです。
下の子は4才なので、まだソリですね。キッズパークでママと遊んでいます。でも下の子だからか、女の子だからか、度胸があるんですよ。ソリに乗って、顔からバーンって転んでもケラケラと笑っていますね。手袋もブーツもビショビショになっているのに、夢中で遊んでいますね。
そうですね、下の子がスキーを滑れるようになったら行きたいですね。ただ奥さんがあまり滑らないんですよね。スノボは多少できるようですけど。
ハハハ、そうですね(笑)
子どもの頃、親に泊まりで連れて行ってもらったスキー場にまた行ってみたいですね。あとは、ガーラ湯沢(※3)にも行ってみたいですね。ガーラって東京方面から来るところですよね。いつもは車移動だけど、あえて新幹線で行ってみると子どもたちは喜ぶかもしれません。
※3…ガーラ湯沢スキー場。新幹線の駅直結のスキー場で、スキーをしない人のための雪遊びメニューも充実している。
やっぱり「楽しむ」こと。これに尽きますね。そして楽しみながら、上手くなることを目指すこと。上手くなると、より楽しさも広がります。そのために、自分の中で小さな目標を立ててほしいですね。
サッカーだったら「今はリフティングが5回できるけど、10回できるようになる」、スキーだったら「この斜面を転ばずに降りる」……本当にスモールステップでいいです。目標を持って、ちょっとずつクリアしていくと達成感を感じられますし、達成する喜びがあると夢中になれます。
スキーって、自分一人で完結できるので、わりと目標を立てて取り組みやすいスポーツじゃないでしょうか?サッカーもリフティングやシュートなど、一人でできる部分も多いので、そこは共通していますね。
サッカーをやっている・いないに関わらず、子どもの頃にはいろんなスポーツを経験してほしいです。僕も子どもの頃は、親にいろいろやらせてもらいました。僕の興味のあることも、どんどんやらせてくれました。サッカーの他にも、スキー、野球、テニス、バスケ……ゴルフもやっていましたよ!身体の使い方を覚えたり、自然の中でさまざまな経験をしたり……無駄なことは一つもないです。
今の子どもは、いろんな事情もあって、昔に比べると外で遊ぶ機会が減っていますよね。アルビレックス新潟サッカースクールも、サッカーを習得する以前に、まず楽しく体を動かすという目的でやっています。スキーも楽しみながら、外で体を動かせるいい機会なので、ぜひ挑戦させてあげてほしいですね。
子どもたちにとっては、新潟は本当にいいところです。大人は雪が降ると大変だなと思うこともありますが、子どもたちは違う。普段外に出ない子でも、雪が降ったら外に飛び出して遊ぶでしょう?外に出て遊ぶ機会は子どもたちの成長にもつながります。雪とふれ合える環境があるというのは、恵まれていることだと思います。
やっぱり新潟の魅力は食べ物でしょうね。スキー場に遊びに来て、ゲレンデでの食事はもちろんですけど、周辺にあるお店にふらっと入っても美味しいですよね。新潟でスキーを楽しんで、美味しいものを食べて、温泉に入って……新潟は1泊2日で本当にいろんなことができるので、充実した思い出ができます。必ずリピートしたくなる場所だと思いますので、ぜひ一度来ていただいて、新潟の良さを経験していただきたいですね。
また、新潟県は広いですし、場所によって景色が変わって、多彩です。僕も子どもの頃は、普段は胎内やニノックスといった近場のスキー場で滑っていて、たまに湯沢や妙高の大きなゲレンデに連れて行ってもらうと、「すごく遠くまで来たな」とワクワクしたものです。新潟県内の方もいろんな場所へ行って、自分の住んでいる場所との違いや、新たな魅力を発見してほしいですね。
1981年北蒲原郡中条町(現・胎内市)出身。8歳からサッカーを始め、2000年、当時J2だったアルビレックス新潟に加入。
1年目から主力として活躍し、2004年のJ1昇格後からは中盤の要として活躍。
2011年にはJ1通算200試合出場を達成、2012年にはJリーグ通算300試合出場を達成。ポジションはMF。不動のボランチとして「ミスター・アルビレックス」の異名をとる。